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地価変動が著しくないと判断される地域を除いて、1月1日時点の地価をあらわす公示地価をそのまま採用することは妥当といえず、この期間における地価変動を反映させる必要がある。
この修正を時点修正という。 たとえば9月末決算の会社が資産評価を時価評価する際には地価公示をベースとした場合、1月時点から9月時点の地価変動を織り込む必要があることを意味する。
しかし、この変動を確証できるデータやインフラはない。 かつての「短期地価動向調査」の復活が望まれるのもこのような理由による。
相続税路線価との比較地点ごとの公示地価を見ることで、地域の標準的な土地の価格水準は把握できる。 しかし、後述する相続税路線価は道路ごとにその価格が付されており、利便性は路線価の方が高いと言える。
対象となる不動産(土地)そのものが地価公示の代表標準地であれば別だ。 けれども、代表標準地から少しでも離れていると公示地価をそのまま時価として採用してよいのかという点では多少疑問が残る。
特に商業地の場合はこのわずかな位置の差で大きな地価の開きが生ずる可能性があるからなおさらである。 しかも地価公示のポイントが対象となる不動産の周辺にない場合や、同種と考えられるポイントが2つ以上存在する場合、どのポイントを選択するかという点で、評価者の窓意性が働く可能性がある。
その点、路線価の場合は前面道路で決まってしまうので、窓意性が入る可能性は低くなる。 公示価格は果たして時価か?さらに、建前上、公示地価は時価を反映していることになっているが、多くの専門家の意見を聞くと、果たしてそうなのだろうかという疑問の声が非常に多い。
また、地方でよく不動産業者等に地価水準についてヒアリングすると、「この辺は公示地価の1割安で売買されていますよ」とか、「中心商業地の空洞化で公示地価の3割引でもなかなか処分できない」という言い方をされることがある。 これは一体どういうことなのだろうか。
個人的意見をいうと、公示地価というのはやや政策的な配慮等もあり、地価変動が著しい時期には必ずしも実勢ばかりにとらわれず動く面があるというのが正直な感想だ。 バブル期に地価が急激に上昇したときは今の逆で、実勢は坪1、000万円でも買えない地域の公示価格が500万円程度というケースもあった。

また、現在では、「急激な地価下落等を示すことになり、年間下落率を少し調整しているからだ」と言う人もいる。 このようなことは考えたくないが、地域によってはもっと低い水準で取引が行われていると感じることが多く、実勢に比べて公示地価は下落が足りないと感じることがある。
実際に、公示価格は固定資産税評価額を算出する際の基準にもなっている。 この評価額が下がれば、地方自治体の税収はそれに伴って減収となる。
したがって、大幅な税収不足を招くような評価額(ここでは公示価格が固定資産税と連動することを前提)はつけられない台所事情もあると言われている。 そんなこともあってか、昨今、日本国内で多くの不動産を動かしている外資系企業は公示地価よりも相続税路線価を取引の引き合いに出しているケースが多いようだ。
外資には後で出てくる「ロセンカバリュー」の方がうけがよいのが実態である。 不動産の個別格差修正公示地価はあくまでも、代表標準地における1、2あたりの地価を求めているものであり、代表標準地は地域における地積規模、形状等は標準的なものを選択している。
評価対象となる不動産が、代表標準地の地積規模や形状ときわめて類似しているものであれば、あまり格差がないと考えられるが、代表標準地に比べ地積規模が大きい場合、たとえば、敷地規模50坪程度の住宅地地域に所在する地積1、000、2の土地や、形状が旗竿状地である場合等のような例では個別格差修正が必要となる。 くポイント>実施:都道府県(主管は地価調査課など)時点:毎年7月1日時点発表:9月25日ごろ水準:時価ベース単位:1、2あたり制度の概要都道府県地価調査は、都道府県によりその年の7月1日時点における標準地の地価を評価したものである。
評価方法や発表された表の見方は公示地価と変わるところはない。 平成12年の調査では全国で27、725地点が選定されており、うち地点によっては公示地価と同一ポイントのものもある。
国基準地地価1月1日7月1日公示地価…「評価手法:同一」ならポイントが同じだと半年間の地価推移がわかる↓<ただし、合理化でポイント数が縮小傾向に>公示地価との違いは、主体が国土交通省か都道府県かということ、時点が半年はズレることを意味しており、半年間のタイムラグによる大まかな地価動向が把握できることである。 基準地地価を取り巻く環境残念なことに、調査地点が毎年減らされているのが現状である。
これは官庁の合理化による要因が大きいようだが、地点数が減れば減るほど年度ごとや年内の変動率の把握が困難になってしまう。 仮に基準地地価をもとに時価評価を行った場合に、次年度以降価格を見直すという作業を行う時に至ってその地点が削除されてしまうと、どの程度の変動を見込むべきかという壁につきあたる可能性がある。
この点については十分気をつけておいた方がよいだろう。 くポイント>実施:財務省国税局時点:毎年1月1日時点発表:8月上旬水準:地価公示の80%をメド単位:1、2あたり相続税路線価の特徴次に、時価評価によく使われる相続税路線価について見てみよう。

これは財務省(旧大蔵省)の国税局が徴税目的で、毎年1月1日時点のものを8月中旬に発表する。 相続税路線価図」という地図形式になっている。
この「相続税路線価図」の特徴としては、大半の道路に付されていること、借地割合が記号(A=90%からGまで、10%刻み)として記載されていること、大まかな地区(ビル街地区、高度商業地区、繁華街地区、普通商業併用住宅地区、中小工場地区、大工場地区、普通住宅地区)もイメージできること等が挙げられる。 また、専門的に言えば、相続税路線価は都市計画法にいう市街化区域の大半の街路について付されており、管轄税務署に行くと路線価図の閲覧が可能であること(主な税務署には全国の路線価図が用意されている)から、土地前面の街路の路線価を容易に調査可能で、昔から時価評価において幅広く使われている。
もっとも、この路線価は相続税の税額評価を行うために設定されているもので、本来は一般人が不動産評価を行うためにあるものではない。 路線価には、公示地価ではわかりにくい地域や接面する道路による格差が込められていることから非常に有効な資料といえ、特に商業地の場合は、街路ごとに格差があることから使い勝手が良い。
路線価の水準は公示地価の0%路線価は地価公示の80%をメドに付されることになっている。 公示地価を時価と考えると、時価水準から見ると2割安い水準となる。
したがって、路線価に1.25掛けしたものをもって時価と考えるべきということになる。 路線価の水準→公示価格×80%……メドしかし、実勢の土地取引では、「路線価水準」という言葉がかなり重要視されているのが実状である。

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